■ 語彙力を高める=調べる努力を。 そして「自分」について話してみよう。 |
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今度は「話す」ためのトレーニングの紹介です。 まずはじめに、トレーニングの前提としてぜひ実行し続けてほしい3つのことがあります。 <その1> ノートを用意し、日々書き込む。 トレーニングや学習一般に言えることですが、ノートをつくり日々学んだことや気付いたことを書きとめていくことはきわめて重要です。英会話を学ぼうとする人にもマイノートは必携のツールです。 <その2> 語彙力を高める努力を! 英語を話す上で絶対に必要な基本条件は、言うまでもなく語彙力、ボキャブラリーです。 それもつきつめれば、「この日本語は英語で何というか」と言う意味での単語力です。 単語力の蓄積なしに会話はできません。 単語を知ってさえいれば、それが正しい英語表現でなくても何とかコミュニケーションが成立する可能性はあります。しかし、単語を知らなければそれもかないません。言いたい言葉、つまり頭に浮かんだ日本語を英語で言える力を高めましょう。 そのための具体的な方策です。 @ 中学レベルの単語力を早く回復する。 まず中学レベルの単語数(1,200〜1,500語)を目標にします。ただ忘れているだけで記憶の奥に眠っている単語もたくさんあるはずです 。基本単語集などを活用し「覚えよう」というより「思い出そう」と言う気持ちで取り組んでみてください。 A 辞書 =紙か電子かネットかアプリか= で調べる。 「この言葉は英語で…?」と思ったらとにかく調べることです。「日本語を英語に」、これは和英辞書ですね。和英辞書と言っても今は様々です。ネイティブの発音で音声が出る辞書が望ましいと言う点では電子辞書がおすすめです(少し値が張りますが)。スマートフォンやタブレットをお持ちの方は辞書アプリを活用しましょう。無料のアプリでも音声で例文まで読み上げてくれる優れものもあります。また、ネット上にも翻訳サービスはいくつもあります。 BingのTRANSLATOR(翻訳ページ)では調べた単語を音声で聞くことができます。無料辞書 goo辞書 の「英和」では音声で発音チェックができます。 <その3> 英文は常に音読する。 英文を読むときは音読する習慣をつけましょう。目で追うだけでなく、声に出すことでスピーキングとリスニングの訓練になります。音読は目以外に口と耳を使います。詳しく言えば声帯、舌、唇、耳を使います。こうしたいくつかの器官を繰り返し使うこと自体がトレーニングになり、脳への刺激も黙読よりぐんと多くなります。 また、黙読では発音できない単語があってもそのまま通り過ぎていきがちですが、音読はそうはいきません。音読をすることで発音がわからない単語は調べるという習慣もついてきます。ただし間違った発音で音読しては意味がありませんので、発音の分からない単語に出会った時はそれを調べ、できれば音声で、少なくともカタカナか発音記号でチェックするようにしましょう。 * * * * * * * * * * * * * * * * * * ではトレーニング法です。 自分と家族に関する事実を英語で話す 必ず声に出して繰り返し言うことがこのトレーニングの条件です。 このトレーニングは、あなたがある特定の話題についてある程度英語でスラスラ言えるようになることで、英語を話すこと自体に慣れ、少しでも自信をつけることをねらいとしています。 「ある特定の話題」 というのは、やはりあなたがもっともよく知っている身近なものがいいですね。 「あなたがもっともよく知っている身近なもの」 ということで「自分」 に関する話題を選びます。 ◆まず自分自身のことを項目に分けてたくさん列挙してください。 出身、住所、自分の家や住んでいる街の様子、日課、学校や職業、能力(I can 〜)、趣味(My hobby is 〜.) 、特技(I'm good at 〜)、好み(I like 〜. My favorite … is 〜.)、願望(I hope〜.)、夢(My dream is to 〜.)、 最近のトピック(Lately, I 〜)等々。 ◆次に自分の家族のこともとりあげてみましょう。 聞かれもしないことを自分で声に出して言うのはやさしいようで意外に難しいものですが、それがトレーニングたる所以です。自分にとってごく当たり前のこと、簡単に表現できる事実をたくさんとりあげ、何度も繰り返し英語で言ってみましょう。 以下はその例です。超基本動詞による表現法もどんどん使ってみましょう。 【1日の日課】〜朝起きてから夜寝るまでの行動を英語で言います。使う動詞は現在形です。 現在形の動詞では習慣や慣習または事実を表します。 自己紹介のときなどに用いる文のタイプです。 【昨日の行動】〜昨日1日の行動をできるだけたくさん英語で言います。 基本動詞の過去形は大丈夫ですか? <例>下の@〜S、あなたは英語でいくつ正確に言えますか。しかもすばやく… 主語はすべて「私は」です。 @7時に起きた。 A服を着た。 B朝食を食べた。 C新聞を読んだ。Dコーヒーを飲んだ。 E靴を履いた。 F家を出た。 G車を運転した。H職場についた。 I挨拶をした。 J自分の椅子に座った。Kパソコンの電源を入れた。 Lメールをした。 M外出した。N職場に戻った。 O会議に出た。 P仕事を終えた。 Q入浴した。Rテレビを見た。 S床についた。 @ got up at seven A put on my clothes B ate (had) breakfast C read[red] a newspaper D drank (had) coffee E put on my shoes F left home G drove my car H got to (arreived at) my working place (my office) I greeted J sat on my chair K turned on my computer L sent an e-mail M went out N came back O attended a meeting P finished[t] my work (my task, my assignment) Q took a bath R watched[t] TV S went to bed 【明日の予定】〜明日の行動予定をできるだけたくさん英語で言ってみましょう.。 「アイル(I'll)〜」で始めればOK。I'll〜.で「〜するつもり(の予定)」になります。 【家族のこと】〜あなたの家族のメンバーについて英語で言ってみましょう。 <例> 「父は毎日熱心に働いています。」 My father works hard every day. 「妹はバスで高校に通っています。」 My younger sister goes to a high school by bus. worksのs、goesのesをちゃんとつけましたか? このトレーニングは、先にも述べたように英語を話すこと自体に慣れ、少しでも自信をつけることをねらいとするものですが、同時に初級者のウィークポイントである過去表現と、いわゆる“三単現のS”に慣れるというねらいもあります。 前に述べたように、動詞の現在形では主に習慣や慣習または事実を表します。ただ、普段の会話ではどうでしょう。 もちろん話す相手によりますが、過去形や意志未来形がたくさん使われていますね。 「〜したんだよ。」とか「〜したらさ、…だったよ。」とか「〜するつもりです。」、等々。 基本動詞でもその過去形となると、全く新しい単語のように思われることがあります。 こうした過去形は、自分の実際の「過去の行動」を何度も英語で言うことで慣れてきます。 ※ページの最後に基本動詞の一覧があります。過去形もしっかり身につけましょう。 もう一つ、I と You 以外の単数が主語の現在文では、一般動詞にsまたはesがつきますが、これも例文を何度も繰り返し言うことで耳が慣れてきます。 先の My father works hard every day. の例文は、My father を He/She/It/人の名前、などに置き換え可能です。 例えば、「He works 〜」(ヒーワークス 〜)と何度も繰り返し言っているうちに、耳が「ヒーワークス」に慣れ、やがて「ヒーワーク 〜」ではおかしく感じてきます。こうなればしめたものです。 ◆具体的なトレーニング方法です。 上でのべた〜の項目で合わせて約100例ほど作り、マイノートに書きとめます。(4〜5日で)発音があいまいな単語はがんばって調べましょう。 それをもとに、毎日20〜30の例文をそれぞれ最低30回声に出して言います。 1日30分くらいのトレーニングです。 約3週間で自分でもはっきりとわかる変化が起きてきます。 「自分のことは英語でいえるぞ」、この自信こそ大切です。 こうした自信があなたを次のステップアップに導きます。 もう一つおすすめしたいトレーニングがあります。 シャドーイングをする 英語を聞きながらそれを真似て発音することをシャドーイングと言います。 聞いている英語の影 (shadow) のように後から追いかけながら、どんどん発話していく学習法です。 先にあげたテレビ、インターネット、DVDはもちろんナチュラルスピードの英語であれば何でもOKです。 とにかく聞いたそばから真似をして発音していくのです。 慣れないうちは、おいて行かれそうになりますが、とにかくついていきましょう。 発音が追いつけなくて飛ばす箇所があってもかまいません。 シャドーイングのコツは次の2つです。 ● ヘッドホン・イヤホンを使う ● 目を閉じる この二つを実行することで集中力が増し、脳に英語の「音」がインプットされやすくなります。 シャドーイングはプロの通訳者もすすめる非常に効果的なトレーニング法で、ビギナーの方にもぜひ取り組んでほしい学習法の一つです。 . これを続けることで正しい発音・アクセント、会話のリズム・間・抑揚、英語特有の「調子」で話す力が大きく向上します。 時にはシャドーイングをしながら自分の声を録音して聞いてみるのもいいですよ。 「ビギナーのための英会話ミニセミナー」はこれで終了です。 このセミナーが少しでもお役に立てれば幸いです。 大切なことはやはり続けること、それを支えるのはmotivationです。「英語を話したい。」というあなたのシンプルなmotivationをいつも大事にして努力を続けていってください。 【参 考】 [必修 基本動詞120 現在 過去 過去分詞] *不規則動詞 <過去 過去分詞>
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