■ get のイメージは A → B。 「動き」や「変化」を表します。   

はじめに
なぜ英語が出て
 こないのでしょうか?
英語的発想に
      近づくために
 ◇超基本動詞1 have@
 ◇超基本動詞2 haveA
 超基本動詞3 get
 ◇超基本動詞4 make
 ◇超基本動詞5 take@
 ◇超基本動詞6 takeA
おすすめ自主トレ方法1
おすすめ自主トレ方法2
「○○をゲットした!」なんて言いますね。
このように get は「〜を手入れる。〜を獲得する。」という意味でおなじみです。

ところで、あなたは get up の意味をご存知ですね。そうです、「起きる」と訳します。
なぜ「手に入れる」の get が、get up となると「起きる」になるのでしょう。まるで全く別の単語のようですね。

get は様々な意味に用いられますが、その根底にはある基本的なはたらきがあります。
get のはたらきを理解するために、まず次のようなイメージを持ってください。

         

「Aが動いてBに達する」、「AがBになる」 というイメージです。
表現は人によって違うと思いますが、このイメージから「動き」と「変化」を感じられると思います。

get という単語には、その根底に動きや変化を表現するはたらきがあります。

では具体的に見ていきましょう。

◆ get には、何かがある所に達する(至る) ことを表すはたらきがあります。

を「人」に、 を「場所」にしてイメージしてみましょう。
                                  
      

「人」が動いて「場所」に達する(達した)、というわけです。
これを日本語で表現すると「着く」・「着いた」となります。

I got to Sapporo. 札幌に着いた。
I got home at 8:00. 8時に家に着いた。

How can I get to the hotel ? どうしたらそのホテルに着け(行け)ますか。

◆ get には、人が動いて何かを獲得する ことを表すはたらきがあります。

次に を「人」に、 を「モノ」にしてイメージしてみましょう。

      

「人」が動いて「モノ」に達し結果としてその「モノ」を所有するに至った、というわけです。

I got a new car. 新車を手に入れた。
※ここには新車を手にするまでの何らかの「動き」が前提となっています。

◆ get は、前置詞を伴って多様な「動作」を表します。
get がもつ 「動きをあらわす」 というはたらき(機能)をもとに、動きの方向や位置を表す前置詞を一緒に使うことで、人の様々な動きが簡単に表現できます。

上の例文であげた「get to the hotel」 の to は向かう方向を表しています。

 

他の前置詞を使ってみましょう。

 

いろいろ使えそうですね。
ここでは基本的な意味の日本語で表しましたが、もちろん“応用編”もあります。
例えば、get through は「試験に合格する」という場合にも使えます。まさに試験(難関)を通り抜けるというイメージに合っていますね。

では次のイメージはどうでしょう。人がものかげに移動しています。
 
 get behind〜、 「〜の背後に入る」、「〜の後ろにまわる」、といったところでしょうか。
ここから転じて、「人に遅れをとる」 とか 「〜の内幕を見る」 といった意味があります。

このように考えると get up がなぜ「起きる」を意味するのか、ということも納得できると思います。

 

というわけですね。

こうした get+前置詞 は、単に動きや動作を表すだけでなく、人の経験や内面についての表現にも用いる場合があります。

その一つの例を見てみましょう。

 

「モノ」を乗り越えていますね。「〜を越える」を表す前置詞は over です。
get over a wall (壁を乗り越える) というように使いますが、悲しみや困難などを乗り越えるという表現も可能です。

I got over a hard time. つらい時期を乗り切った。
I got over that shock. あのショックから立ち直った。


また、前置詞の代わりに副詞を使うことでさらに表現が広がります。  
                                       
get back 戻る/get away 逃げる/get across 渡る/get around 動き回る・(噂などが)広がる


get は本当に便利な単語ですね。でもこれだけではありません。
getには、さらにとっても便利で重要なはたらきがあるのです。

get は、形容詞を伴って「〜になる」 を表します。

もう一度 get の基本的なイメージを思い出してください。

       でしたね。

ここでは「AがBになる」という表現をそのままあてはめてください。
この場合の B は様子や状態を表す形容詞です。

今、 が大きくなったとします。
 イメージは    です。

これを get で表現すると、 A got big..「 A は大きくなった。」 となります。

このはたらきは大変便利なだけでなく、ネイティブスピーカーが本当によく使う表現法です。
とにかく get + 形容詞 で「〜になる」です。
※become + 形容詞 も同じですが、get の方がずっと口語的です。

get tired 疲れる /get hungry. おなかがすく /get sleepy 眠くなる /get angry 怒る
get happy うれしくなる/get clear はっきりする/get well (病気などが)よくなる
get dark 暗くなる/ get warm 暖かくなる/ get ready 準備ができる/ get dirty 汚れる
get busy 忙しくなる…


形容詞さえ知っていればどんどん例が出てきますね。
形容詞の比較の形を使えば、以前の状態からの変化をうまく表現することができます。

You got much better. (成績などが以前より)ずっと良くなったね。
It's getting colder.ますます寒くなっています。
The situation got worse. 事態は悪化した。
He is getting more popular. 彼はますます人気が出てるね。


ここで一つポイントがあります。

過去分詞の中には「受け身」を表して形容詞のように使えるものがありましたね。中には完全に形容詞化したものもあります。
I am surprised at 〜. (〜に驚いている) のように。
このタイプの過去分詞を get の後に用いてもOKです。

I got disappointed. がっかりしたよ。
You got improved. (悪いところが改善されて)良くなったね。※ improve:改善する、改良する
I am getting more interested in English. ますます英語に興味が湧いてきている。
I got excited. ワクワクしてきた。
I get bored with his speech. 彼の話にはあきあき(うんざり)するよ。
                   ※ bore:退屈させる、うんざりさせる
Did you get satisfied ? 満足したかい?


どうでしたか。 get はいろいろと役に立ちそうですね。
あなた自身の生活に即してどんどん get を使って表現してみましょう。

「超基本動詞」、次は make です。

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